ウォークインクローゼットのリフォーム
ウォークインクローゼットは直接中に入って出し入れが出来るなど、非常に便利な収納場所です。
しかし、一口にウォークインクローゼットと言っても様々なタイプがありますし、設置場所によっても使い勝手は違います。
そのため、漠然とリフォームを依頼してしまうと、想像したよりも使いにくいという事態になりかねません。
リフォーム内容によって掛かる費用も大きく異なるため、予算に合わせた計画を立てる事も大切です。
ウォークインクローゼットのリフォームに掛かる費用の相場や注意しておくべき点など、知っておくべき情報をチェックしていきましょう。
ウォークインクローゼットへのリフォームに掛かる費用
ウォークインクローゼットへのリフォームに掛かる費用は、工事の内容によって変わります。
既存の部屋をそのまま活用して収納スペースにするリフォームや、新しく部屋を作ってウォークインクローゼットにするリフォームなど、工事の規模に幅があるからです。
そのため、リフォームに掛かる費用を考えるには、工事内容ごとの大体の相場を知っておく必要があります。
完全に同じ予算にはならないにしても、費用を概算する助けにはなるはずです。
リフォーム費用を抑えるコツについても合わせて見ていきましょう。
リフォームの実例から見る費用の相場
元々家の中にある小部屋に簡単な棚やハンガーパイプを付けるだけのリフォームであれば、15万円程度の費用で施工可能です。
しかし、棚をしっかりと作り込む場合、40万円程度の出費を考えておいた方が良いでしょう。
また、押入れを拡張してウォークインクローゼットにする場合、床や壁紙の交換などで10万円程度が掛かります。
ウォークインクローゼットを設置すると同時に押入れに接する和室を洋室に変えるなら、さらに15〜30万円程度の費用が必要となるので注意してください。
例えば、和室の一部と押入れをウォークインクローゼットへリフォームした実例を見てみると、部屋を補強する工事や床の張替えも行ったため、約80万円の費用が掛かっています。
ウォークインクローゼットへのリフォーム費用を抑えるコツ
ウォークインクローゼットへのリフォームに掛かる費用を抑えるコツとしては、以下のような項目が挙げられます。
・ウォークインクローゼットの入り口にドアを付けない
・新しくスペースを作らずに既存の小部屋をそのままウォークインクローゼットにする
・収納スペースを狭くして、コンパクトに作る
また、リフォーム全般に言える事ですが、一括見積もりサイトを利用する事も費用を抑える際に有用です。
複数の業者の見積もりを比較する事で、より費用が安いリフォーム会社を見つけやすくなります。
ウォークインクローゼットへのリフォームの注意点
ウォークインクローゼットは生活に役立つ収納スペースですが、設置場所や間取りによっては却って使いづらくなる事もあります。
せっかくリフォームしたにも関わらず、不便になってしまうようでは意味がありません。
そのため、部屋や押入れをウォークインクローゼットへリフォームする場合、実際に利用する場面をしっかりと想定した上で計画を練る必要があるでしょう。
ウォークインクローゼットの設置場所や間取りについて、注意しておくべき点を紹介します。
出入りが便利な場所に設置する
ウォークインクローゼットは、着替える時や洗濯物を収納する時など、頻繁に利用する事になるスペースです。
そのため、出入りが便利な場所に設置する事が基本となります。
廊下やリビングから直接出入り出来る場所であれば、動線が短くなって使いやすくなるでしょう。
また、寝室や洗面所など、着替えるタイミングで利用しやすい場所に設置するという選択肢もあります。
リフォームに掛かる手間が少なくなる場合であっても、利用しにくい場所をウォークインクローゼットにするのはオススメ出来ません。
使いやすいウォークインクローゼットの間取り
リフォームで使いやすいウォークインクローゼットを実現するには、十分なスペースを確保する必要があります。
収納の仕方によっても多少異なりますが、収納スペースの奥行きとして最低でも40cm程度は確保したい所です。
また、通路も60cm程度確保しておいた方が良いでしょう。
通路が狭すぎると中で動きづらくなり、ウォークインクローゼットの利点を損なってしまうからです。
夫婦のみであれば2畳でも対応出来ますが、子供の衣類まで考えると3畳以上の面積が理想的と言えます。
子供が成長した後まで見越すのであれば、4畳以上という選択肢もありますが、その分デッドスペースが増える可能性が高いので注意してください。
リフォームするウォークインクローゼットのタイプ
ウォークインクローゼットには色々なタイプがあります。
タイプごとに異なる特徴があるため、自分のライフスタイルに合った物を選ぶ事が大切です。
イメージだけで適当に選んでリフォームしてしまうと、不満を覚える場面が出てくるでしょう。
ウォークインクローゼットのタイプ分けする際は、収納スタイルや収納スペースを設ける場所が基準となる事が多いです。
ウォークインクローゼットでよく見られる収納スタイル・収納スペースは、以下のような物が挙げられます。
収納スタイルの違い
ウォークインクローゼットは収納スタイルの違いによって、いくつかのタイプに分ける事が可能です。
リフォームの際には異なる収納スタイルを組み合わせる事も多いのですが、メインとなる収納で区別すると以下の表のようになります。
メインの収納スタイル | 特徴 |
---|---|
ハンガーパイプ | ジャケットやコートなどハンガーにかける衣類が多い場合に便利 |
壁面の収納棚 |
収納出来る容量が増える |
ユニットキャビネット |
色々な大きさの物を収納可能 |
収納スペースの違い
ウォークインクローゼットは、収納スペースを設ける場所によっても分類出来ます。
以下の表は、収納スペースを設ける場所でタイプ分けした物です。
タイプ | 収納スペースを設ける場所 | 特徴 |
---|---|---|
I字型 | 片側のみに収納スペースを設ける | 狭いスペースでも設置出来る |
IIの字型 | 両側に収納スペースを設ける | 収納の効率が良い |
コの字型 | 両側と奥側に収納スペースを設ける | 着たい衣服を見つけやすい |
収納スペースには枕棚を作る事が基本ですが、枕棚を無くしてハンガーパイプを複数設置するリフォームも可能です。
また、通常とは少し異なるタイプのウォークインクローゼットとして、ウォークスルークローゼットがあります。
ウォークスルークローゼット
ウォークスルークローゼットは、出入り口を2つ付けて部屋同士を繋ぐ役割も果たす収納スペースです。
ハンガーパイプや棚を設置する点はウォークインクローゼットと同じですが、洗濯などの家事をする際に動線を確保出来るというメリットがあります。
また、出入り口が2つあるので、寝室につないだ場合でも他の出入り口から入る事が可能です。
寝ている人を起こさずに着替えられるので、家族間で生活リズムが違う場合でも使いやすくなります。
収納スペースのリフォームをする際には、選択肢に入れておくと良いでしょう。
ウォークインクローゼットへリフォームするメリット・デメリット
ここまでウォークインクローゼットへリフォームする際のポイントを紹介してきました。
しかし、そもそも押入れなどの既存の収納場所と比べてどこが優れているのか、わざわざリフォームする価値はあるのか、疑問に感じている方もいるでしょう。
費用をかけてリフォームするのですから、メリット・デメリットはきちんと把握しておきたい所です。
メリットに魅力を感じるのであれば、予算を用意する価値が大きくなります。
また、逆にデメリットを問題に感じるのであれば、リフォームを中止する方向性も検討する必要があります。
ウォークインクローゼットへリフォームするメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
ウォークインクローゼットへリフォームするメリットは、着用する衣類やアクセサリーを1部屋で管理出来るようになるという点です。
普段あまり使わない所持品が必要となった時、どこにしまったか分からなくなる事態を防げます。
所持品の管理がしやすくなるため、似たような商品をうっかり購入してしまう事も少なくなるでしょう。
また、スペースにある程度の余裕があれば、収納場所の中で直接着替えが出来る点もメリットです。
ウォークインクローゼット内の状況によっては、鏡を設置しておく事も出来ます。
単純に大きな荷物を収納しやすいという点も見逃せないメリットです。
デメリット
ウォークインクローゼットへリフォームするデメリットは、どうしてもデッドスペースが生まれるという点です。
人が入るためのスペースが必要となるため、収納スペースとして使える面積は当然少なくなります。
家の広さや部屋の配置によってはウォークインクローゼットにこだわらず、通常のクローゼットを複数設置した方が便利というケースもあるでしょう。
家族が着る衣類の量や居住空間の快適さなども考慮した上で、リフォームするかどうかを判断するべきです。
ウォークインクローゼットへのリフォームまとめ
ウォークインクローゼットへのリフォームは、15万円程度で施工可能な場合もあります。
しかし、棚をしっかりと作り込んだり、和室を洋室にするリフォームを同時に行ったりすると、追加の費用が必要となるので注意が必要です。
ドアを付けない・既存の小部屋をそのまま利用すると言った方法で、費用を抑える事も考えましょう。
ウォークインクローゼットを設置する際は、出入りの利便性や使いやすい間取りを意識する事が大切です。
収納スタイルや収納スペースによっても特徴が変わってくるので、生活に合った物を選びましょう。
ウォークインクローゼットには収納する物を管理しやすいなどのメリットがありますが、デッドスペースが増えてしまうデメリットもあります。
メリット・デメリットを比較した上で、リフォームを依頼するかどうかを決めるようにしましょう。
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