耐震性リフォームの費用・補助金・注意点など
リフォームの工事内容は、部屋の印象を変えたり住みやすさを向上したりする物だけではありません。
家の耐震性を補強する事も安心して生活するために重要なリフォームです。
北海道胆振東部地震や熊本地震、東日本大震災などからも分かる通り、日本に住んでいる以上は地震のリスクを避ける事は出来ません。
そのため、いつ地震が来ても大丈夫なように、リフォームでしっかりと耐震性を確保する事が大切です。
耐震性を補強するリフォームの具体的な方法と掛かる費用の相場についてチェックしていきましょう。
耐震性を補強するリフォームの方法
一口に耐震性を補強するリフォームと言っても、その方法は多岐に渡ります。
どんな工事を行っても同じ結果が得られるという訳ではありませんから、家の特徴に合った工事を選択する事が大切です。
それぞれの家に応じた適切なリフォームを行えば、それだけ地震が起きた時の安全性は高まります。
もちろん、複数の種類の工事を組み合わせて耐震性を補強する事も可能です。
耐震性を補強する具体的な方法としては、以下のようなリフォームが挙げられます。
基礎や土台を補強する
建物を支える基礎部分や土台を補強する事は、基本的なリフォーム方法の1つです。
古い家の場合、基礎が無筋コンクリートである事も多いので、鉄筋コンクリートの増し打ちで補強します。
また、ひびが入っている部分の補修も、リフォームの工事内容として一般的です。
外側から見ると特に異常がない場合でも、基礎や土台が劣化している場合があります。
そのため、5〜7年程度の間隔で、リフォームの必要性をチェックしてもらうと良いでしょう。
早めに問題点を発見出来れば、それだけ耐震性の問題を解決するまでの手間も少なくなります。
腐朽箇所を修繕して防腐・防蟻処理を行う
土台や柱が腐朽していたり、シロアリによる被害を受けたりしている場合、リフォームによる対応が必要となります。
ダメージを受けた部分が残ったままで地震が起きた場合、悲惨な事態になる事は容易に想像出来るでしょう。
耐震性を補強するため、問題のある箇所の修繕は必須と言えます。
大掛かりな工事になるように思えます。
ただ、全体的に腐っていないのであれば、傷んだ場所だけを交換するだけで済ませる事も可能です。
また、新しく用いる木材には防腐・防蟻処理を行い、今後同様の被害が発生する事を防ぎます。
壁や柱を補強して耐震力を高める
壁や柱を補強するリフォームも耐震力を高める上で役立ちます。
耐震用金具で柱の足元や接合部分を補強する工事は、分かりやすいリフォームの方法と言えるでしょう。
また、耐力壁を設置するリフォームも耐震性を向上させるために有用です。
耐力壁は筋交いやパネルによって補強された壁の事で、横方向からの力に強い特徴を持ちます。
古い木造住宅には耐力壁がない事も多いですから、地震による横方向の揺れに対応したいならリフォームを行っておくべきでしょう。
ただし、耐力壁は闇雲に設置すれば良いという物ではありません。
設置の仕方によっては家がねじれて倒壊する事態に繋がるので、バランスの良い配置が重要となります。
屋根を軽量化して住宅に掛かる負担を軽減する
リフォームによって屋根を軽量化する事も家の耐震性を高める上で役立ちます。
屋根が重い状態で地震が発生すると、家が倒壊する危険性が高くなるからです。
屋根の重みによって家そのものが押し潰されるリスクだけでなく、振り子のように揺れを増幅させてしまう危険性もあります。
そのため、屋根の材質を軽めの物へと変更して、住宅に掛かる負担を軽減する事が重要です。
瓦など重めの材質を用いている屋根の場合、このリフォーム方法を選ぶ価値は高くなります。
耐震性を補強するリフォームに掛かる費用の相場
耐震性を補強するリフォームに掛かる費用は、行う工事の規模によって様々です。
建築してからどれぐらいの年月が経過しているのか、どんな方法で家の耐震性を高めるかによっても予算は変わってくる事でしょう。
しかし、ある程度の相場を把握しておいて損はありません。
リフォームの予算を決める判断材料になりますし、悪徳業者に騙されないための助けにもなります。
耐震リフォームに掛かる費用の相場と費用を節約するコツについて見ていきましょう。
耐震性を補強する際に必要となる工事費用
耐震性を補強する際に必要となる工事費用の相場は、木造住宅で約150万円程度です。
古い耐震基準に従って建築された家の場合、リフォームする箇所が多くなるため、さらに追加の費用が必要となる事もあります。
ただし、家全体ではなく部分的な補強を行う場合には、100万円以下の費用で施工出来る事も珍しくありません。
予算が少ない場合には、必要最低限のリフォームだけを行う事も考えましょう。
鉄筋コンクリート住宅の場合、1平方メートルあたり1万5千円から5万円程度を想定しておくと良いでしょう。
費用の節約に役立つ税額控除・補助金制度
耐震性を補強するリフォームを行う際は、費用の節約に役立つ税額控除や補助金制度を利用出来ないかどうかを確認しましょう。
例えば、1981年6月より前に建てられた家の場合、2019年6月30日までにリフォームを行えば、費用の10%にあたる金額が控除されます(工事完了の年に最大25万円まで)。
支払わなければならない所得税が減るので、実質リフォーム費用を節約する事が可能です。
また、耐震性を補強するリフォームに対して補助金を出している自治体もあります。
補助金の有無や受け取れる条件などは地域によって異なるので、各市町村の制度をチェックしてみてください。
耐震性を補強するリフォームの必要性と知っておきたい事
住んでいる家に耐震性を補強するリフォームが必要かどうかを判断する事は大切です。
耐震性にそれほど問題がないのにリフォームを依頼すると、無駄な費用が掛かってしまいます。
逆にリフォームが必要な家を放置してしまうと、地震時のリスクが高まります。
壁にひびが入った、床が傾いているなどの症状から必要性に気付ける場合もありますが、見えない所で密かに問題が進行しているケースも多いのです。
耐震リフォームの必要性を調べる方法やリフォームを行う築年数の目安、業者の選び方などをチェックしていきましょう。
耐震診断で家の耐震性をチェックする
耐震性を補強するリフォームの必要性を調べるために行うのが耐震診断です。
家の様々な点を調べて、現在の耐震基準を満たしているかどうかを確かめます。
耐震診断は、専門知識を持ったスタッフによる家の状態の調査や床下の調査などによって、家の耐震性能を評価する作業です。
コンピュータで専用ソフトを使ったシミュレーションも行います。
もし耐震性に問題がある場合は、必要なリフォームの内容を決める判断材料にもなりますから、非常に重要な作業です。
リフォームが必要となる築年数の目安
耐震性を補強するリフォームが必要となる築年数には一定の目安があります。
中でも、建築基準法が改正された1981年6月は耐震基準の大きな境目となっており、これ以前に建てられた住宅はリフォームの必要性が高いのです。
また、それ以降に建てられた家であっても15〜20年程度経過すると、耐震性に問題が出てくる場合が多くなります。
2000年には建築の際に地盤調査が義務付けられるようになるなど、耐震基準が変化し続けている事もあり、細かなチェックが大切です。
耐震・制震・免震それぞれの違い
耐震と似た言葉として制震・免震という単語が存在します。
耐震・制震・免震が、それぞれどのような意味を持っているのか把握する事は、耐震性を補強するリフォームを依頼する上で大切です。
耐震
壁や柱を補強して、振動に耐えやすい家を作り上げるリフォームです。
地震による倒壊のリスクを下げる事は出来ますが、振動が無くなる訳ではない点に注意してください。
制振
ダンパーと呼ばれる装置によって揺れを吸収するリフォームです。
高層ビルなど上の階層の揺れの影響が大きい建物でよく使われています。
免震
免震装置を基礎と建物の間に設置するリフォームです。
地面と建物が離れているため、振動を9割近くカットする事が出来ます。
耐震性を補強するリフォームを依頼する業者の選び方
耐震性を補強するリフォームを依頼する業者を選ぶ際は、同じような工事の実績がどれぐらいあるかを確認しましょう。
リフォームの実績が豊富でも、それが耐震性に関わる工事とは限らないからです。
多くのリフォームを手がけている業者だからと言って油断してはいけません。
また、耐震診断を適当に済ませたり、早く工事を終わらせようとしたりする業者は避けた方が良いでしょう。
優良な業者を見つけるには、可能な限り複数のリフォーム業者の見積もりを取って比較してみる事が大切です。
耐震性を補強するリフォームまとめ
耐震性を補強するリフォームには、基礎の補強や腐朽箇所の修繕、耐力壁の設置や屋根の軽量化など様々な方法があります。
木造住宅の耐震リフォームの相場は150万円程度です。
しかし、部分的なリフォームであれば、100万円以下で施工出来る場合もあります。
税額控除や補助金など費用を節約出来る制度もあるので、上手く活用しましょう。
リフォームが必要かどうかを知るには、耐震診断を行う必要があります。
1981年6月に耐震基準が変わっているため、それ以前の住宅はリフォームの必要な場合が多いのです。
耐震・制震・免震は似た意味を持つ言葉ですが、振動に耐える・揺れを吸収する・建物の振動を抑えると言うように地震への対策の仕方が異なります。
耐震性を補強するリフォームを依頼する業者は、複数の会社を比較してから決めましょう。
リフォーム費用の適正は?【見積もりが100万円以上安くなる!?】
リフォームを行う際、知り合いの業者、近くの業者など、見積もりを取ると思います。
しかし、業者によって大きく費用が変わってくるため、適当に業者選びする事は避けなければなりません。
実際に、相場よりも100万円以上の高く見積もりをされたという事例もある程。
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