外壁リフォームの費用について
住宅に長く住んでいると、日光や風、雨、雪などの外部からの影響で外壁の劣化が起こります。
例えば、外壁のヒビ割れや塗装の剥がれ落ちなどの劣化です。
これらの劣化を直すためには、外壁のリフォームを行わなければいけません。
今回の記事では、そんな外壁リフォームの工事の種類や工事の事例ごとの相場費用、また工事費用を抑える方法などを解説します。
現在住んでいる住宅の外壁をリフォームしよう考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
外壁リフォームの工事の種類と各相場費用
それでは始めに、外壁リフォームの工事の種類とそれぞれの相場の費用についてご紹介していきましょう。
外壁リフォームの工事の種類は、大きく以下の3つに分ける事が出来ます。
種類1.外壁塗装工事
種類2.外壁補修工事
種類3.外壁新装工事
では、それぞれの工事の種類の具体的な内容について、それぞれの相場費用と合わせて解説していきます。
外壁リフォームを検討している方は、該当する工事の種類とその工事の費用の目安を知るために一通りチェックしてみてください。
外壁塗装工事
外壁塗装工事とは、日光や雨などの外的な要因によって剥がれ落ちてしまった塗装などを再度塗り直す工事の事です。
この外壁塗装工事の費用の相場は、建坪の広さによって以下のように分類出来ます。
15坪以下の戸建て | 相場費用は約50万円前後 |
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15坪から30坪以下の戸建て | 相場費用は約65万円前後 |
30坪から45坪以下の戸建て | 相場費用は約90万円前後 |
45坪から60坪以下の戸建て | 相場費用は約100万円前後 |
ちなみに、階数や塗装に使う塗料の種類、また建物自体の築年数などによって、上記の費用が変わる事もあります。
ですので、正確な費用を知りたい場合には、実際にリフォーム業者に見積もりを取るようにしましょう。
外壁補修工事
先ほど解説したように、外壁の塗装は雨などによって劣化します。
それと同じように、外的な要因により外壁そのものが劣化する事があるのです。
例えば、 外壁にヒビ割れや外壁の繋ぎ目に使うゴム製のシーリングの強度の低下、また鉄部のサビやレンガを繋ぐ目地部分の劣化など。
これらの劣化を直すのが、この外壁補修工事です。
工事費用の相場は、以下のように分ける事が出来ます。
ヒビ割れや目地の補修 | 1箇所ごとに10,000円から100,000円前後 |
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シーリングの補修 |
シーリングの打ち増しは1mごとに700円前後 |
鉄部のサビの補修 |
1平方メートルあたり1,000円前後 |
外壁新装工事
外壁新装工事は主に2種類あります。
1つは既存の外壁の上からガルバリウム鋼板などを使った新しい外壁材を重ね張りするカバー工事。
そしてもう1つは、既存の外壁を全て撤去し、新しい外壁を設置する張り替え工事です。
これらの工事の種類は、予算や外壁の劣化状況などを考慮した上で選ばれます。
この工事の相場費用は、それぞれ以下の数字が目安です。
重ね張り工事 |
材料費は1平方メートルあたり5,000円前後 |
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張り替え工事 |
材料費は1平方メートルあたり5,000円後 |
外壁リフォームの工事費用の内訳
外壁リフォームは、上記で解説した通り様々な工事の種類がありますが、費用の内訳に関してはほとんど変わりはありません。
では、その内訳はどのようになるのかと言うと、外壁リフォームでは以下のような内訳がベースだと言えます。
・塗装や補修に必要な塗料・シーリング材、また養生などの材料費が20%
・作業に必要な足場の設置費用、またその解体費用が20%
・作業を行う職人などの人件費が30%
・交通費や業者の運営費、工事の許可の申請費用などの雑費が30%
これらのベースとなる内訳を理解しておくと、業者の見積もり書の詳細なども理解しやすくなります。
ですので、外壁リフォームを考えている方は、この基本の内訳をしっかりと理解しておくと良いでしょう。
外壁リフォームは追加工事で費用が変わるケースも
外壁リフォームの内訳や費用は先ほど説明した通りですが、場合によってはその費用が変わる事もあります。
それは何らかの理由で追加工事が必要になった場合です。
その追加工事が必要になるのは、以下の3つのケースがあります。
ケース1.工事が始まった後に依頼主が屋根の補修などの新しい工事のリクエストをしたから
ケース2.工事を進める内に工事の必要がある新しい問題点が見つかったから
ケース3.工事に不具合が出てしまったから
基本的に契約した時の工事の費用以外には、追加で費用が発生する事はありません。
しかし、上記のケースに該当した場合には、工事の費用が変わる事もありますので覚えておくと良いでしょう。
また、業者の中には初めはあえて安い費用で契約し、後から追加工事が必要だと主張して追加の費用を請求するなどの悪徳業者もいます。
ですので、契約時の費用があまりにも安い業者は、念のために避ける事をおすすめします。
事例ごとに見る外壁リフォームの費用
ここからは、実際の行われた外壁リフォームの費用を事例ごとに分けてご紹介していきます。
今回ご紹介するのは、以下の5つの事例です。
事例1.木造住宅の外壁塗装工事
事例2.ヒビ割れが起きた外壁の補修工事
事例3.シーリングの補修工事
事例4.サイディングを重ね張りするカバー工事
事例5.モルタルからサイディングへの張り替え工事
もし今考えている外壁リフォームに近い事例があれば、費用の参考としてチェックしてみてください。
木造住宅の外壁塗装工事
木造住宅の外壁塗装工事の実際のリフォームの事例についてご紹介していきます。
1つ目は以下の事例です。
費用 | 52万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 15年 |
こちらは新築後、長期間メンテナンスを行っていなかったため、外壁にひび割れなどのトラブルが発生していました。
そして、そのトラブルを補修した上で新しく塗装したのが、この事例です。
塗装だけでなく下地の補修も行いましたが、費用は相場とほとんど変わらない52万円で済みました。
2つ目は以下の事例です。
費用 | 80万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 非公開 |
こちらは1つ目と同様に木造建てですが、3階建てのため塗装範囲は1つ目よりも広い事例です。
この事例では下地の補修は行いませんでしたが、塗装範囲が広いため費用は80万円となりました。
ヒビ割れが起きた外壁の補修工事
ヒビ割れが起きた外壁の補修工事のリフォームの事例についてご紹介していきます。
1つ目は以下の事例です。
費用 | 8万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 26年 |
こちらは既存の外壁の浮いてしまったモルタル、また下地の亀裂を補修した事例です。
既存の外壁と馴染むように仕上げ、費用は相場とほとんど変わらない8万円でした。
2つ目は以下の事例です。
費用 | 10万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 30年以上 |
こちらは地震の影響によって起きてしまったヒビ割れを補修した事例です。
先程の事例とは違って、こちらは小さなヒビ割れを複数箇所を補修したため費用は先程よりも高い10万円でした。
シーリングの補修工事
シーリングの補修工事を行うリフォームの実際の事例についてご紹介していきます。
1つ目は以下の事例です。
費用 | 6万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 30年 |
こちらは長期間外からの刺激によって劣化してしまったシーリングが実際に割れてしまったりする前に打ち増しをして補強した事例です。
建物全体の打ち増しを行ったため、費用は人件費などを含めて6万円でした。
2つ目は以下の事例です。
費用 | 38万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 15年 |
こちらは既にヒビ割れが起きてしまっている外壁と屋根のシーリングをまとめて新しく打ち替えた事例です。
先ほどと同じように、建物全体の打ち替え。
ただ、外壁周りに足場を組んだため、足場の設置や解体費用などを含めて費用は38万円必要でした。
サイディングを重ね張りするカバー工事
既存の外壁に新しいサイディングを重ね張りするカバー工事の事例をご紹介します。
1つ目は以下の事例です。
費用 | 152万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 非公開 |
こちらは既存の外壁にヒビなどの劣化が起こり始めたため、補強のために汚れに強いサイディングを重ね張りした事例です。
3階建ての住宅でしたが、費用は相場と変わらない152万円で済みました。
2つ目は以下の事例です。
費用 | 190万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 11年 |
こちらは1つ目と同じように、外壁で使われていた窯業系サイディングの劣化が進んでいました。
それを補強しつつも、予算を抑えるために金属製のサイディングを重ね張りをした事例です。
費用は先程よりも若干高かったですが、相場で提示した費用内の190万円でした。
モルタルからサイディングへの張り替え工事
モルタルからサイディングへの張り替え工事の事例についてご紹介していきます。
1つ目は以下の事例です。
費用 | 360万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 30年 |
こちらは既存のモルタル外壁の劣化が激しかったため、新しい金属製サイディングに張り替えた事例です。
単純に張り替えただけでなく、耐震性の向上のために合板で補強も行いましたので、費用は若干高く360万円必要でした。
2つ目は以下の事例です。
費用 | 140万円 |
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建物タイプ | 戸建住宅 |
築年数 | 30年以上 |
こちらも既存のモルタル外壁の劣化が進んでいたため、建物の補強のためにも新しいサイディングに張り替えた事例です。
ただし、1つ目よりも張り替えの面積が狭く、また窯業系サイディングと金属サイディングで貼り分けを行いました。
そのため、費用は先程よりも抑えられ、140万円で済みました。
外壁リフォームの工事費用を抑える方法
ここまでの費用の解説からも分かる通り、外壁リフォームではほとんどの工事である程度の費用が必要です。
しかし、その外壁リフォームの工事費用を抑える方法もあります。
例えば、代表的なものを挙げると以下のような方法です。
方法1.定期的に外壁のメンテナンスを行っておく
方法2.外壁の補修や張り替えでは、耐久性のある材料を使う
方法3.工事を依頼するリフォーム業者は必ず複数を比較した上で選ぶ
これからこの3つの費用を抑える方法を解説するので、工事を依頼する前に一度チェックしてみてください。
定期的なメンテナンス
外壁リフォームの工事費用を抑える1つ目の方法、それは定期的にメンテナンスを行っておくという方法です。
例えば、住宅の外壁を3年前後ごとにチェックして、小さなヒビ割れや剥がれ落ちなどがあれば、こまめに補修します。
このように、定期的に外壁のメンテナンスを行っていれば、外壁の劣化を最小限に抑える事が可能です。
もし反対にメンテナンスを行わないと、劣化が激しく進み、簡単な補修工事で直せないため、大掛かりなリフォームをしなければいけません。
そうなると、当然工事費用も高くなるのです。
このような理由がありますので、外壁リフォームの費用を抑えたいのであれば、定期的なメンテナンスは欠かさずに行っておくと良いでしょう。
耐久性のある材料を使用
外壁リフォームの工事費用を抑える2つ目の方法は、補修や外壁の張り替えの時には出来るだけ耐久性のある材料を使うという方法です。
外壁リフォームで使う材料の中には、とても安価な材料もあります。
そのような材料を使えば、その場の工事費用は抑えられる事は可能です。
しかし、安価な材料は耐久性がない事も多いため、劣化がすぐに進み、メンテナンスやリフォームの回数が増えてしまいます。
すると、結局1回の工事費用が抑えられても、その後のコストが高く付いてしまうため、長期的に考えると経済的ではないのです。
このような理由があるため、長い期間使い続ける事が出来る耐久性のある材料を使う事が長期的な費用を抑えるためには重要だと言えます。
複数のリフォーム業者の比較
外壁リフォームの工事費用を抑える3つ目の方法は、工事を依頼するリフォーム業者は複数見積もりを取り、比較した上で決めるという方法です。
複数のリフォーム業者を比較すれば、あなたが行いたいリフォーム工事の相場の費用が分かります。
そして、相場の費用が明らかになれば、当然高額な費用を提示している業者を避ける事が出来るのです。
また、それだけでなく明らかに低過ぎる費用を提示している怪しい業者や、対応の悪い業者などを判断する事も出来ます。
このように、複数のリフォーム業者を比較する事で費用を抑えられるだけでなく、リフォームのトラブルなども防げるのです。
ですので、外壁リフォーム時には多少時間がかかったとしても、相見積もりは必ず取って比較するようにしましょう。
外壁リフォームはある程度の費用を掛ける事も重要
ここまでは、外壁リフォームの費用を抑える方法について解説してきました。
しかし、外壁リフォームで失敗やトラブルを防ぐためには、ある程度費用を掛ける事も重要だという事を忘れてはいけません。
先程も触れたように、費用を抑えるという事は安く耐久性のない材料を使う事を意味します。
すると、短期間の内に劣化が早く進み見た目が悪くなったり、耐久性が落ちたりするため、結局何度もリフォーム行わなければいけません。
また、断熱材などを使わずに工事を行ったりする事で、普段の生活に悪影響が出る可能性もあるのです。
こういったリスクがあるため、外壁リフォームではある程度の費用は掛ける事も必要である事も忘れないようにしておきましょう。
ちなみに、DIYでの外壁リフォームも費用は抑えられます。
しかし、耐久性を直せなかったり、作業中に落下などの危険もあります。
そのため、DIYで費用を抑える事も出来れば避けるようにしてください。
外壁リフォームの費用のまとめ
今回の記事で解説してきましたように、住宅を建ててから長い期間経過すると、外壁にヒビ割れや塗装の剥がれ落ちなどの劣化が起こります。
そのような劣化が起きた場合、耐久性や見た目を元通りにするためにも、外壁塗装や外壁の補修工事、または外壁の新装工事を行わなければいけないのです。
また、後半で解説した通り、これらの外壁リフォーム工事の費用は抑える方法はあります。
近い将来外壁リフォームを行おうと考えている方は、ぜひその方法を参考に経済的なリフォームを行ってみてください。
ただし、費用を抑え過ぎようとしてしまうと、ずさんな工事や早い劣化などのトラブルが起こるので、その点は忘れないようにしましょう。
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