土壁リフォーム

土壁リフォームの方法や相場費用、事例などをまとめて解説
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土壁リフォームの費用やコツ、注意点

 

土壁リフォーム

 

日本の気候に合っていて昔から使われてきた壁材、それが土壁。
昔ながらの戸建住宅などでは、この土壁が壁材としてよく使用されているのです。

 

今回の記事は、そんな土壁リフォームの方法やその相場費用、また事例などを解説していきます。
それに加えて、土壁リフォームの種類ごとのメリット・デメリットやDIY、メンテナンス方法などもご紹介します。

 

現在、土壁リフォームについて興味がある方や検討中の方などは、ぜひチェックしてみてください。

 

 

土壁リフォームの種類とそのメリット・デメリット

 

土壁リフォームの種類とそれぞれのメリット・デメリットについて解説していきましょう。
基本的に、土壁リフォームの種類は以下の3つに分ける事が出来ます。

 

種類1.土壁を漆喰や珪藻土などで塗り直し、新しい土壁にする
種類2.土壁を撤去して、新しいクロスに張り替える
種類3.土壁をペンキなどの塗料を使って塗装する

 

これからそれぞれのリフォームの種類の具体的な内容と、それぞれのメリットやデメリットについて解説していきます。

 

土壁を漆喰や珪藻土で塗り直す

 

土壁を漆喰や珪藻土などで塗り直し、新しい土壁にするリフォームについて見ていきましょう。
漆喰や珪藻土などの材料は、現在主流のクロスなどとは違って、表明に小さい穴が多く開いています。

 

そのため、適度な湿度に調整する調湿性、そして熱を長時間蓄えておく蓄熱性、また臭いを取り除く脱臭性などのメリットがあるのです。
また、土壁ならではの和の雰囲気が感じられる質感なども1つのメリットだと言えるでしょう。

 

しかし、土壁の塗り直しは通常の塗装などよりも大きな手間が掛かり、それに伴って費用も高くつくデメリットがあります。

 

土壁からクロスに張り替える

 

土壁を剥がしてクロスに張り替えるリフォームは、和風の雰囲気を大きく変えたい時によく行われます。
そんなクロスへの張り替えリフォームのメリットは、やはりクロスのデザインやカラーなどの選択肢が豊富である事です。

 

また、クロスへの張り替えは塗り壁よりも手間が掛からず、費用も安く付く傾向にあるメリットもあります。
一方、デメリットとして土壁とは違って小さな穴が開いているわけではないため、高い調湿性などが無くなる事が挙げられます。

 

ただし、費用が高くなっても良いのであれば、ある程度の調湿性などを備えている機能性クロスを選びデメリットをある程度カバーする事も可能です。

 

土壁をペンキなどで塗装する

 

土壁をペンキなどの塗料を使用して、塗装するリフォームについて見ていきましょう。
このリフォームは、クロスと同じように部屋の雰囲気を大きく変えたい、かつなるべく簡単な作業で済ませたい時に良く選ばれます。

 

また、このリフォームの最大のメリットは、今解説したように非常に簡単な作業であるため、業者に依頼せずにDIYでも行える事です。
デメリットは、土壁ならではの調湿性などの機能が失われる事、そしてDIYなどでは綺麗に仕上がらない可能性がある事だと言えるでしょう。

 

土壁リフォームの相場費用と工事期間

 

土壁リフォームの相場費用と工事期間

 

土壁リフォームの種類と、そのメリット・デメリットについて解説してきました。
それぞれの土壁リフォームの種類における相場の費用と、工事期間についてご紹介していきます。

 

まずは、土壁リフォームの費用は以下の数字が相場です。

 

土壁の塗り直しリフォーム 12万円から19万円前後
土壁からクロスへの張り替えリフォーム 8万円から16万円前後
土壁を塗装するリフォーム 6万円から10万円前後

 

そして、土壁リフォームの工事の期間は以下が目安です。

 

土壁の塗り直しリフォーム 2日から4日前後
土壁からクロスへの張り替えリフォーム 1日から2日前後
土壁を塗装するリフォーム 2日から4日前後

 

以上が、土壁リフォームにおける相場費用と工事期間の目安です。
しかし、リフォームの対象の土壁の広さや土壁の状態、クロスや塗料のグレードなどによって上記の範囲から外れる事もあるので注意してください。

 

土壁リフォームの過去の事例とその費用

 

土壁リフォームの過去の事例とその費用

 

過去に実際に施工された土壁リフォームの事例と、その費用についてご紹介していきましょう。
今回は、業者によって行われる以下の2種類の土壁リフォームの事例を取り上げます。

 

種類1.土壁を漆喰や珪藻土で塗り直す
種類2.土壁からクロスに張り替える

 

これから具体的な施工内容と合わせて、リフォームを行った建物の築年数などの情報も公開していきます。
実際には、どのような費用でどのような内容のリフォームが行われたか気になる方は一通り確認してみてください。

 

土壁を漆喰や珪藻土で塗り直す

 

土壁を漆喰や珪藻土で塗り直すリフォームの事例について見ていきます。
1つ目は、以下の事例です。

 

費用 9万円
建物のタイプ 戸建住宅
築年数 30年以上

 

こちらは、30年以上の比較的古い戸建住宅の劣化していた土壁を漆喰と並ぶ認知度の高さを誇る京壁と呼ばれる土壁に塗り直した事例です。
既存の土壁に補修が必要な箇所もありましたが、費用は相場以下の9万円で済みました。

 

2つ目は以下の事例です。

 

費用 56万円
建物のタイプ 戸建住宅
築年数 30年以上

 

こちらも、1つ目の事例と同様に長年の劣化が原因で土壁を珪藻土を使って塗り直した事例です。
ただし、こちらは6畳と8畳の2部屋の土壁の塗替えと合わせて畳の張替えも行ったため、費用は畳の張替えと合計で52万円必要でした。

 

土壁からクロスに張り替える

 

土壁からクロスに張り替えるリフォームの事例について見ていきます。
1つ目は以下の事例です。

 

費用 9万円
建物のタイプ 戸建住宅
築年数 20年

 

 

こちらは、トイレの内部の土壁が劣化で崩れてきてしまっていたので、クロスに張り替えた事例です。
平均的な広さのトイレでしたので、費用も相場内の9万円で済みました。

 

2つ目は以下の事例です。

 

費用 23万円
建物のタイプ 戸建住宅
築年数 30年以上

 

こちらは畳の張り替えと合わせて、土壁から和室に合う和風のクロスに張り替えた事例です。
畳の張り替えと合わせて、土壁にベニアを張るなどの作業も必要だったため費用は合計で23万円必要でした。

 

土壁リフォームを行うおすすめのタイミング

 

土壁リフォームを行うおすすめのタイミング

 

ここから土壁リフォームを行うのにおすすめのタイミングについてご紹介しましょう。
土壁リフォームを検討する価値があるタイミングは、主に以下の3つ挙げられます。

 

1.土壁に黒ずみやカビが発生し始めた時
2.土壁が原因で土埃が目立ち始めた時
3.土壁にヒビが入った時

 

なぜこれらのタイミングが土壁リフォームを行うのにおすすめなのか、その理由について1つずつ詳しく解説していきます。
土壁リフォームをするべきかどうか悩んでいる方は、いずれかのタイミングに当てはまっているかどうか確認しながら読み進めてみてください。

 

黒ずみやカビが発生した時

 

土壁リフォームを行うのにおすすめのタイミングの1つは、土壁に黒ずみやカビが発生した時です。
土壁は何十年と長い期間経過すると、手垢やその他の汚れが原因で黒ずみが発生し始めます。

 

この黒ずみは表面に軽く着いているのではなく、固くこびりついているため、綺麗にするのであればリフォームが最も効果的な方法の1つです。
また、土壁は劣化するとメリットでもある調湿性が低下し、その結果としてカビが生えてしまう事もあります。

 

このカビは掃除をすれば取れるものの、調湿性が失われているため、その後何度でも生えてきてしまうのです。
この問題を根本的に解決するためには、当然ですが土壁をリフォームするしかありません。

 

このような背景があるので、黒ずみやカビが発生した時というのは、土壁リフォームを行うのにおすすめのタイミングだと言えるのです。

 

土埃が目立ち始めた時

 

土壁が原因で土埃が目立ち始めた時というのも土壁リフォームを行うのにおすすめのタイミングだと言えます。
なぜなら、土壁が劣化を起こすと表面がポロポロと剥がれ落ち、それによって土埃が目立ち始める事です。

 

つまり、土埃が目立ち始めたら、土壁は劣化をしている事を意味します。
そのため、土壁が目立ち始めた時というのも、土壁リフォームを行うのに適したタイミングだと言えるのです。

 

ちなみに、土壁から出る土埃は空気中に漂い、それを吸う事で健康に悪影響が出る可能性もあります。
そういった意味でも土埃が目立ち始めたら、すぐに土壁リフォームを実施する事を検討するべきだと言えるでしょう。

 

土壁にひびが入った時

 

3つ目の土壁リフォームを行うおすすめのタイミングは、土壁にひびが入ってしまった時です。
土壁にひびが入るのは、土埃が出るのと同じで土壁が劣化したサインの1つ。

 

特に、土壁の特徴でもある調湿性の低下などが起こると、土壁にひびが入りやすいと言われています。
また、土壁にひびが入った後に放置してしまうと、土壁が大きく損壊するリスクもあるのです。

 

そのため、土壁にひびが入った時というのも、1つの良いリフォームのタイミングだと言えます。

 

土壁リフォームはDIYより業者に依頼した方が良い理由

 

土壁リフォームはDIYより業者に依頼した方が良い理由

 

土壁リフォームは施工内容によっては、大きな工事費用が必要です。
そのため、土壁リフォームを業者に依頼せずにDIYでやろうと考える人も決して少なくありません。

 

しかし、土壁リフォームは原則業者に依頼する事をおすすめします。
そう言える理由は以下の2つです。

 

理由1.業者に依頼した方がやはり見た目が綺麗に仕上がる
理由2.劣化した土壁をしっかりと補強出来るため、その後の安全性も確保出来る

 

もちろん、DIYでリフォームをすれば安く費用を抑える事が出来ます。
しかし、DIYでは仕上がりに満足出来ない事や安全性を確保出来ないなどのリスクもあるのです。

 

そのため、基本的にはDIYより業者に依頼した方が良いでしょう。

 

土壁リフォームを依頼する業者の選び方

 

今解説したように、土壁リフォームはDIYよりも業者に依頼する方がおすすめです。
ただし、工事を依頼する業者を選ぶ際には、いくつかのポイントを抑えて選びましょう。

 

例えば、大手リフォーム業者だけでなく、地元工務店なども含めて相見積もりを取り、比較する事です。
このようにする事で、行いたいリフォームの適正価格が判断でき、そうでない価格の悪徳業者を把握する事も出来ます。

 

また、それぞれの業者のホームページなどを確認する事も重要なポイント。
なぜなら、ホームページなどには、その業者の過去の施工数や画像付きの事例などが紹介されているからです。

 

さらに、リフォーム業者の口コミも業者選びのために役に立つ情報だと言えます。
このようなポイントを抑えて、理想的なリフォームが出来る業者を探すようにしてみてください。

 

土壁のメンテナンス方法

 

土壁のメンテナンス方法

 

それでは最後にリフォームまでの期間やリフォーム後などに使える土壁のメンテナンス方法をご紹介しましょう。
今回ご紹介するのは、以下の2つの方法です。

 

方法1.はたきなどでホコリを除去する
方法2.サンドペーパーなどを使って、表面の汚れを除去する

 

これからそれぞれの方法について、1つずつより詳しい解説をしていきます。
正しいメンテナンスを行えば、土壁の見た目はもちろんの事、強度などもより長く維持出来るので、ぜひ方法をチェックして定期的に行ってみてください。

 

ホコリを除去

 

最初にご紹介する土壁のメンテナンス方法は、基本でもあるホコリの除去です。
土壁は通常の窓や壁と同じように洗剤などを使ってしまうと、シミが残ってしまう事もあるため、水拭きなどをする事が出来ません。

 

そのため、土壁のホコリについては、はたきを使うようにしましょう。
はたきを使って土壁の表面を軽く叩くだけでも、ほとんどのホコリを取り除く事が出来るのです。

 

ただし、はたきを使うと土壁から出た土埃や大きなホコリが床に落ちる事が多いので、新聞紙などを敷いてから、たたきを使うようにする事をおすすめします。

 

サンドペーパーなどで汚れを除去

 

目で確認出来る大きな汚れやホコリは上記の通り、はたきを使う事によって取り除く事が出来ます。
しかし、土壁には手垢やタバコのヤニなどが原因で、はたき叩くだけでは落とせない頑固な汚れが付着する事もあるのです。

 

そんな時には、サンドペーパーや消しゴムなどを使って、汚れを軽くこすりましょう。
これだけで、はたきでは落とせないような汚れを落とす事が出来ます。

 

ただし、サンドペーパーに関しては、300番以上の細かい種類のサンドペーパーを使ってください。
それ以下のサンドペーパーを使用すると土壁を傷つけてしまったり、色や質感の低下を起こす可能性があります。

 

また、消しゴムや300番以上のサンドペーパーを使っていても、力を入れ過ぎてしまうと同様に色落ちなどを起こすので、力加減にも注意してください。

 

土壁リフォームのまとめ

 

土壁リフォームのまとめ

 

土壁は日本の住宅などに良く使われている独特な質感のある壁です。
ただ、その土壁は劣化するとカビ・土埃の発生や調湿性・通気性の低下、また表面の土が剥がれ落ちるなどの現象が起きます。

 

また、劣化をそのままにしておくと、記事内でも触れた通り、体に悪影響を与えたり、壁自体が大きく破損する危険があるのです。
そのため、土壁が既に劣化しているような状況にあるのなら、今回の情報を参考に正しい業者を選び、理想的な土壁リフォームを行ってもらいたいと思います。

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